『今月のフルーツ』第三弾は、最強のトロピカルフルーツ、ココナツです!
サワッディーカー!バンコクナビです。
青い空と海、白い砂浜、そこにあるべき植物といえば、椰子の木以外思いつきません!よね?シリーズ化してお届けしている、バンコクナビのフルーツ特集、今回は、トロピカルなフルーツと聞いて真っ先に思いつくであろうココナツの魅力を探ってみました。
ココナツはカレーをはじめとするタイ料理にも多く使われていますが、今回はココナツのフルーツ面を重視するため、ドリンク・スウィーツ系に限ってのご紹介です!
【旬】
ココナツとは、東南アジア発祥のヤシ類ココヤシ属の植物で、その起源は1億年ともいわれています。1億年前といえば恐竜が闊歩していた時代!
ココナッツは1年中収穫できますが、特に果汁の甘みが強くなるのが暑期の3~5月だと言われています。
【体への効能】
ココナツの果汁の栄養成分の特徴は、カリウム、マグネシウム、鉄分などのミネラルが豊富なことです。カリウムには体内の余分な塩分を排出してむくみを抑える働きが、鉄分は貧血予防、そしてマグネシウムは、筋肉疲労をやわらげる効果があるということです。さすが南国フルーツ、暑さからくるだるさにめっぽう良さそうですね。
またビタミン類で含有率の高いものには、鉄分とならんで貧血予防に効く葉酸が挙げられます。そしてココナツ果汁は食物繊維も豊富なので、便秘症の人の味方でもあります。しかし果肉や果肉からつくるココナツミルクには脂肪が多く含まれるので、食べ過ぎると逆効果を招いてしまうことになりますよ~。
【種類】
ココナツは、熟し切る前の「マプラーオ・オーン」と熟した「マプラーオ・ゲー」とに大きく分かれます。こちらが緑色の「マプラーオ・オーン」、中の果肉部分がうすいのが特徴です。収穫後は運搬しやすいように、空洞部分のかたちに沿って、えんぴつ型に削って出荷されます。
「マプラーオ・オーン」は繊維質の皮を剥いて、白くてまるい中身を取り出します。香りと甘みを増すために、いちど殻ごと焼くのが一般的、黒い部分はその時にできた“焦げ”なのだそう。
【ココナツ加工いろいろ】
ココナツの胚芽部分は、お菓子に混ぜたり、ココナツミルクを搾ったり、様々な用途にあわせて加工されます。
●ココナツの粉
ココナツの皮をはいで、胚乳部分を砕いて粉末にします。「マプラーオ・トゥン・トゥック」という、「マプラーオ・オーン」よりもさらに成熟し果肉部分が厚く硬くなったものがよく用いられます。
●ココナツミルク
ココナツの粉を搾ったものがココナツミルクです。ココナツミルクはタイ語で「ガティ」と呼ばれます。
●ナムターン・マプラーオ
ココナツのつぼみから摂れる蜜を固めたものです。茶色い色をしていて、深いコクがあります。
【食べ方】
では、ココナツの食べ方をご紹介。
● ドリンク系
ココナツジュース
屋台で気軽に買えて歩きながら飲めるものや、レストランでちょっとすまし顔で飲みたいものまで。中の胚芽はすくって食べることができます。「マプラーオ・オーン」の胚芽は白くてさくさく、「マプラーオ・ゲー」のものは、部分的に半透明でゼリーのような食感になっています。屋台で買う場合は15バーツ程度、レストランでは大体100バーツ以上です。
ココナツシェイク
氷やシロップとともにミキサーにかければ、ココナツシェイクの出来上がり。練乳入りはコクが増しておいしい!こちらも、屋台でも気軽に買えるドリンクです。屋台ではサッと作って袋に入れてくれて、20バーツ程度。
● ひんやり系
アイスクリーム
“ガティ(ココナツミルク)”を使った“アイテム(アイスクリーム)”ということで、“アイティム・ガティ”と呼ばれています。コーンは5バーツから買えてしまうのがうれしい。
ロードチョンプアック
ココナツシロップを使った冷たいデザート。タロイモや小豆などから好きなものを選んで器に盛り、氷を浮かべたココナツシロップで頂きます。20バーツ程度。
● もちもち系
カノム・ピヤックプーン
ココナツを包む繊維を焼いて灰にしたものと米粉、そして砂糖を混ぜて固めたもの。ういろうのような食感で、色から連想する苦味はありません。ちなみに、バイトゥーイ(パンダンリーフ)で緑色に色づけするバリエーションもあります。10バーツ~。
カノム・ニヤオ
米粉をベースにした具に、「マプラーオクート」という胚乳を細く削ったものをまぶし、揚げたお米をトッピングして、シロップをかけてたべます。10バーツ~。
カノム・カオ・トム・ルークヨーン
もち米とココナツミルクを混ぜて蒸した生地の中に、バナナや黒豆のシロップ煮が入っています。
カオ・ラーム
竹筒に入れたもち米を、ココナツミルクで甘く炊いたもの。黒いもち米と白いもち米、2色のバリエーションがあります。5バーツ~。
カノム・トム・デーン
白玉のようなもちもちした生地を、ココナツシロップとココナツの砂糖煮に入れたもの。10バーツ程度。
カノム・トム・カオ
もち米生地に、まずは生の「マプラーオクート(削りココナツ)」、次に飴状になるまで炒った「マプラーオクート」を表面にまぶしたもの。1袋10バーツ程度。
カノム・パー・ギン・カイ・タオ
米粉で作った生地を、ココナツシロップにつけた甘いものと、ココナツミルクに塩を入れた塩っぱいものの二層で食べるスウィーツ。食べるときはかきまぜます。甘みと塩気のバランスが命です。1杯10バーツ。
カオニャオ・タット
蒸したもち米に、少し固めたココナツミルクや甘く煮た黒豆などをのせたもの。ココナツ部分は、すこし塩味をきかせています。5バーツ~。
● 焼き系
ペンチー
細く削ったココナツを生地に混ぜ込んだホットケーキのようなもの。弾力がありもちもちしています。食べたときにココナツが口に残るのがたまにキズ。一袋10個入りで20バーツ程。
カノム・クロック
米粉とココナツミルクを混ぜた生地を、タコ焼きを作るような鉄板で焼いたお菓子。生地が二重になっていて、外はぱりぱり、中はとろとろの食感です。10個20バーツ程度。
カノム・チャー
ココナツと黒いもち米を練ったものを、バナナの葉に包んで焼いたもの。とても香ばしい風味です。5バーツ。
カノム・タン・テーク
小麦粉の生地に、削りココナツと砂糖を入れて焼いたもの。噛むとじゃりっとした砂糖の食感がそのまま残っています。1個5バーツ。
カノム・バー・ビン
米粉とココナツの粉を混ぜて焼いたもの。大きさのわりにずっしりとした重量で、食感はもちもちとしています。1個5バーツ。
● 細切り系
ミアン・カム
細かく刻んで炒ったココナツ・干しえび・ライム・キン(タイショウガ)・ホームデーン(赤タマネギ)・ピーナツを、チャプルーというコショウ科の植物の葉っぱ(和名はハイゴショウ)に乗せ、甘辛いタレをかけた後に巻いて食べます。甘さと辛さ、酸味、葉っぱの苦味が混じり合った味は、癖になるかも。おやつとしても前菜としても。1袋(約10枚)30バーツ程度。
カノム・キーヌー
バイトゥーイ(パンダンリーフ)などで色づけした蒸しパンのような生地に、細く削ったココナツをまぜて食べます。1袋20バーツ。
カオカノム・ターン
これは、ルークターンという果物の砂糖煮。とにかくタイの伝統的スウィーツのトッピングにはココナツの細切りが欠かせません。1袋20バーツ程度。
● ぷるぷる系
カノム・サイサイ
ココナツミルクを米粉と混ぜて蒸し固めたものの中に、シロップで煮たバナナが入っています。バナナの葉で巻いています。仕上げのトッピングもココナッツ!1個5バーツ。
カノム・ルークチュップ
果物や野菜を模した、色とりどりの見た目に鮮やかなお菓子。ココナツと緑豆で作った餡を、ゼリーでコーティングしています。
タコー
一口サイズの、寒天のようなふわふわとした食感のお菓子です。中にはクワイやコーンなど、歯ごたえのよいものが具として入っています。9個入りで20バーツ程度。
ウン・ガティ
ココナツミルクを固めた寒天です。
1個5バーツ。
ウン・マプラーオ
ココナツのゼリー。果肉も入って食感の変化が楽しめます。1個20バーツ。
ナタデココ
ナタデココはコンビニでも売られています。1カップ15バーツ。
いかがでしたか?
白い果肉と透明な果汁からは予想もつかないほど、華麗な七変化を見せてくれたココナツ。そのまま食べてよし、加工して良しの万能フルーツ、ココナツの奥深い魅力を再認識したバンコクナビでした!
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記事登録日:2007-03-13