もち米でスイーツ??タイの驚くべき『もち米スイーツ』とそのバリエーションに注目!タイのスイーツはもち米なしには語れない・・。
サワッディーカー!バンコクナビです。タイでは、ココナッツミルクで甘く柔らか~く炊いたもち米を使ったデザートがとってもポピュラー。その上に、色んなものを乗せて食べるのですが、エビや魚まで甘くしてトッピングしちゃうのがタイ流。甘い物に目がないナビ、やや及び腰ながら、今回はもち米特集と称して、タイもち米スイーツを制覇します!
ちなみにタイ語でもち米は、カオ(お米)+ニャオ(粘りのある)=カオニャオ。それをバナナの葉で包んだお菓子は、カオニャオムーンと呼びます。それにしても、粘り気を表すタイ語が「ニャオ」だなんて、何て絶妙なんでしょう、タイ人の言語感覚には恐れ入ります!
という訳で早速ナビは、カオニャオムーンが美味しいと評判の、BTSアーリー駅近くにある屋台へ出向きました。
■ 基本のカオニャオ(もち米)5色
見て下さい、この色とりどりのもち米たちを!かわいい!きれい!もっと言ってあげてください!では、それぞれの特徴を、色別に紹介していきます。
白
これは普通のノーマルなもち米。ココナッツミルクで甘く炊いています。日本のものよりは若干粘りが少ないような気がします。
紫
きれいな紫色は、アンチャンという名前の花の搾り汁を炊き込んで出します。この花の絞り汁、もともとの汁は濃い藍色だけれど、これにライムを加えると、あら不思議、たちまち鮮やかな紫色になるのだそう。
黄色
黄色は、クミンというハーブの一種である植物の色素。クミンは、色や香りのスパイスとしてインド料理にも良く使われます。
緑
さわやかな緑色は、バイトゥーイの葉(パンダンリーフ)を一緒に炊き込んでつけます。バイトゥーイはタイのおやつの香りや色づけに頻繁に使用される草(タコノキ科)で、この葉と一緒に蒸すと、うっすら緑色がつき、甘い香りもつきます。
これが、魔法の種明かし、着色に使うものたちです。手前から時計回りに、アンチャン花、クミン、バイトゥーイ。全て自然の素材です。タイ人の色彩感覚と植物に対する造詣の深さには、脱帽です。
■ トッピングは8種
さて、次は上に乗せる具のご紹介です。
手前右から時計回りに、エビ、魚でんぶ、ココナッツの砂糖煮、キャサバ芋、ルークターン(パームシュガー)、卵黄のシロップ煮、中央は黒ごま。奥は、サンカヤと呼ばれるタイのカスタードです。美味しそうなもの、そうじゃないもの、色々ですね笑。
黒ごま
黒ごまをすって砂糖と混ぜたものです。香ばしさを増すアクセントとして最適です。
金糸卵
卵黄を甘く煮詰めたもの。これは糸状にしたものですが、タイでは卵黄をシロップに流して煮固めるデザートは最も伝統的なものの一つで、他にも、ジャックフルーツの種型、しずく型、花型、と様々なバリエーションがあります。
キャッサバ芋
タピオカの原料となるキャッサバ芋を蒸したものです。
ルークターン
英名はパームシュガー、ココヤシの花の蜜を煮詰めて作ったもので、乾燥させていないものは半透明で、ナタデココの半分ぐらいのゆるい弾力があります。これは乾燥させたものなので、固く、色が黄色っぽくなっています。
魚
魚を乾燥させたでんぶのようなもの。甘みは砂糖、塩味はナンプラーで漬けます。それにしても、ものすごい砂糖の量ですね。おかずを→お菓子にするには、このぐらいの量が必要ということなのでしょうか。
ココナツの砂糖煮
ココナツの果肉部分を乾燥させたものを赤砂糖で煮詰めたものです。
エビ
乾燥小エビを、ナームプリック(唐辛子や、ニンニク、発酵小魚の汁などで作る香辛料)で煮詰めたもの。かすかに見える緑色のものは、ベルガモットの葉を細かく刻んだものです。
■ バナナの葉で包む
これらのもち米+トッピングの好きな組み合わせを選んで、店主であるヤーおばちゃんに包んでもらいます。さすが、の手さばきで、あっという間にカオニャオちゃんの一丁出来上がりです。バナナの葉に包むと、見た目もかわいいし、水分を通すのでべたべたしないし、乾燥も防ぐ。その上防腐効果もあるし、と良い事づくめです。
■ 味見タイム
では、オフィスに持ち帰って早速味見です!こうして盛り付けると、美しいですね。宮廷料理の趣きさえ感じられます。いただきまーす!ナビメーターで点数も付けちゃいます。最低点は1ナビ、最高点は5ナビです。
◆ 黒ごまと芋
うん、黒ごまが香ばしい!芋には、思ったほどの甘みも歯ごたえもなく、一緒に食べるとカオニャオに紛れて、その存在感が危うい程。でもこれはクセもなくおいしい、4ナビ!
◆ ココナツの砂糖煮
ココナツの繊維質と、赤米の表皮が、素朴な味わいを醸し出しています。ちょっと口の中に残ります。3ナビ!
◆ ルークターンのシロップ漬け・黒ゴマかけ
乾燥パームシュガーが、ドライフルーツらしい歯ざわりです。食べた感じは…甘くて、味がない。ごまも余分かも。3…、うーん2ナビ!
◆ 黄身のシロップ煮
甘い…、甘すぎるぜ君…じゃなかった黄身。カオニャオも甘い、上のシロップ煮の黄身も甘い、口の中が甘いだけで、アクセントになる味の逃げ場がありません。丸1個食べるのはキツいな。でも、女の子を口説く小道具にはいいかも!?2ナビ。
◆ 魚とナンプラー
出ました!限りなくおかず寄りのお菓子!魚に対する砂糖の割合が多すぎる気がします。甘いなかで、かすかに磯っぽい感じ。。タイ人スタッフは「寿司」なんていっていましたが、全然違うものでございます。まず口に入れてびっくりするのはその食感。もち米のもっちり感、小魚はカリッ、そしてグラニュー糖がジャリッ。う~む・・・
これはちょっと苦手、1ナビ。
◆ 乾エビとナムプリック
これもおかずお菓子の第2弾。思ったより美味しい。エビの香ばしい風味と、クミンを含んだもち米のかすかな苦味がマッチしている気がしないでもありませんが、甘くなくてもいいんじゃないの?と思わずにはいられません。2ナビ!
◆ カンカヤ(タイカスタード)
これは安心して口に運べます。たまごたっぷり、ぷりぷりとした食感のカスタード。クリームというよりは、焼プリンに近い固さです。お花色の紫のお米も綺麗です。文句なし!5ナビを進呈!
かわいいミニ6色セットは、1パック35バーツ。
もち米ってお腹にたまるし、1度にそんなには食べられないから、このミニサイズは嬉しいですね。
カヌンで包むという、変則技もあり。6個入りで30バーツ。甘酸っぱいものともち米の組み合わせって意外とさっぱりして美味しいんですよね、今度ぜひ挑戦してみたい。
関連タグ:
上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2006-03-28