バンコクの中華街に位置するインド人街。一風変わったソイ歩きはいかがですか?
こんにちは、のぞみです。タイ人とは顔も体格もがらりと違うターバンをした男たちがバイクに乗り、おでこにビンディーを付けてサリーをまとった女たちが買い物をする・・・。タイという国の中華街という地域の一角にある「インド人街」。そんなところがあるって知ってましたか?? 今回はインドまでのショートトリップ、一ヶ月前にインドから帰って来たばかりの私と一緒に歩いてみませんか?
★ バスを降りて、ヤワラートへ。
パフラット市場、通称「インド人街」に行くのは初めて! いつ見てもすごい賑わいの中華街を抜けていきました。肉まんを買い食い・・・。だってぇ、インド料理を食べれるみたいだからぁ。だとしたら香辛料がきついからぁ、空腹だと胃に悪いからぁ~♪
★ CHAKPHET通りまで来ると・・・近いかも!?
見て見て! 道行く人の顔の中に、ぽつ、ぽつ、と立派な口髭のおじさん、サリーを着たおばさんが見えるようになってきましたよ。もしかして近い!? お店の前を通ると懐かしいお香の匂いがするところもあります。インドはすぐ傍、ここはさしずめバングラディシュ?
★ 早くもサリー屋さんを発見
道沿いに並んでいるお店に、布屋さんがたくさん。タイでよくある布屋さんとは品揃えが違うように思いません? 色鮮やかな薄い布が目立ちます。ショーウィンドーのマネキンがサリーを着ているのを発見! 布屋さん兼、仕立て屋さんもあるみたいですよ♪インド流ですねーっ。楽しくなってきた!
★ ついにインドに到着? 気になり過ぎる小路
お香らしきものを売っているお店を見かけ、そこから小路に入りました。すると、あっちのお店もこっちのお店も、あるあるあるある・・・私がついこの前見てきたインドがここに!
思わず笑ってしまいそうな、特大サイズのお香。 確かにインドはどこに行ってもお香の匂いが漂ってくるけど、こんな特大サイズを見たのは初めて! 1箱20Bのお香が12箱入って200Bでした。
私が「あっ」と思ったのは、特大サイズのお香よりもこの練り消しのようなお香。インドではこぶし大のコレを屋台の軒先に並べ、暴力的な煙を上げるのが常識でした(笑)。
インド衣料も量は少ないながら、ちらほら。インド人が着るようなサリー・パンジャーブースーツはたくさん見つけましたが、観光客向けに売っているかわいいインド衣料は残念ながら少なめでした。あったら絶対売れるのになぁ~。
びっくりするほど安いアクセサリーをインドでたくさん見たんですが、このネックレスが220Bって安くありません? サリーに合わせて付ける伝統的なアクセサリーですが色々使えそうな感じ。何色もありました。
こちらはオーダーメイドではなくて、ブティックとして伝統衣装を売っているお店です。オーダーメイドにする時間のない人には嬉しいですね。水玉柄を着ている人は見たことないけど、なんかカワイイですね。この「パンジャーブースーツ」、「パジャマ」の語源なんですって。
色の粉。赤や白、黄色はおでこに付けているインド人をよく見かけたのですが、緑・青を使っているのはあまり見たことがありません。ある村では家の前の土に絵を描く為に使っていて、すごく綺麗だったんですよ。
ヒンズー教の神様の像を売るお店もたくさんありました。商売の神様、ガネーシャ(象のような姿)を置いているお店がタイでもたまにありますね☆
サリー用だけじゃない布屋さん。男性用の腰巻き、ルンギーもありました。タイで売っているサロンよりも生地が厚くしっかりしていて、柄もチェックや細かい花柄など、タイのものとは全然違って面白いですよ。
最近注目を集めている「ヘナ」。これはペイント用ではなくて、髪を染めるためのものかな? 日本の美容室で、髪を傷めないためにヘナカラーが話題になりましたが、インドでは古くから伝わるカラーリング法のようです。
こちらはヘナペインティング風のシール。タトゥーシールというのもありますが、これはその応用ですね! 自分ひとりでも出来るし、きらきらした色も入ってカワイイです。30B!
小さな日用品店の店先に、特大の袋に入って量り売りされてるお米や豆、スパイス。どれもインド人の生活に欠かせないもので、たくさんのインド人がこの界隈に住んでいるのだということを実感しました。
インドCDも発見♪ケース入りは100Bで、ケースなしが80B、テープは50Bでした。人気のメディテーション・ヨガ向けもありそうな感じです。インドと値段があまり変わらないので、これはお得かも~?
★ あっ、こんなものまで! 噛みタバコ屋台
これはスパイスを調合して売る一種のタバコのようなもので、インドの街角で小さな屋台が出ているのをよく見かけました。パッパッパッ、と何種類か混ぜて葉っぱにくるんで巻いたものを口の中に入れ、しばらく噛み、飲み込んでもOKという変わったタバコ。3つで8B、インドでは試したことがなかったけど、これは試してみるしかない! 私も作ってもらいました。 「甘いのを作ってあげるよ」とさわやかに微笑むおじさん。初挑戦! 食べるタバコってこわいよ~。
水に浸してピンッとした分厚い葉っぱに何やら塗りつけます。これがタバコ? 白と赤の二色です。
何種類かのスパイスを調合。このてんこもりになった赤いものはココナッツの砂糖漬けだそうです。
全部で6種類ほどのスパイスが入りました。ドライフルーツのような変わったものも入っているようです。くるくる~っと慣れた手つきできれいに巻いて完成。
じゃんっ! 完成、そして一口かじってみたところです! 砂糖漬けのココナツでかなり甘く、何かスースーするスパイスが入っていて、クミンシードの香りが強いです。ココナツの味はしなかったのですが、スースーする味はインドのおじさんを思い出させます。そして分厚い葉は、汁になっていない砂糖抜きの青汁の味・・・にがいよぅ。不思議な感覚・・・ごめんなさい、私、不慣れなもので飲み込めませーん!!
★ インド料理まで楽しめる! マサラトリップinタイ!
ガラス越しに、ショーケースに入った一見スイーツとはわからないスイーツを発見し、おそるおそる中に入してみると意外に中は広く、レストランでした。ご飯も食べることができる、というのでここでランチを♪この入りにくい、溶け込みにくいドメスティックなスリルがたまりません?
お客さんはインド人がほとんど。顔を寄せ合い、一定の声調で絶え間なく発声するヒンディー語を話していました。スタッフも勿論? インド人。「エッグ チャイ キットナ?」=チャイ一ついくら? と聞くと「ドス バーッ」=10B、と笑って答えてくれました。ちょっと感動☆
メニューはインド料理三種類と、飲み物はチャイ、ラッシー、ソフトドリンクのみ。
じゃ、ためしに全部頼んじゃいましょう!
☆ラッシー 20B☆
インド風ヨーグルトドリンク、ラッシー。水とヨーグルト、砂糖、をミキサーにかけたものです。お店や地域によってどろりとしていたりサッパリしていたりしますが、これはサッパリタイプでした。暑かったので喉越しさわやかに、ほぼ一気飲みしてしまいました。
☆チャイ 10B☆
うわぁ~、出し方もさすが、インド式ですよ~。グラスに入って熱い飲み物が出てくるなんてちょっと想像できませんが、インドはなぜかコレなんです。ミルクティーにいろんなスパイスを加えて作ったものが「チャイ」なのですが、ここのお店ではスパイスが少なめ。タイ人向けに少し味を変えているのかもしれませんね。
☆プーリー 30B☆
ぷくぅぅぅっとふくらんだ形がかわいいプーリー。これは小麦粉からできた生地を揚げて作っています。手前左はジャガイモカレーのような「アールマタル」。香ばしい玉葱の香りがたまりません。中央は「ダール」と呼ばれるひよこ豆のカレーで、インドではほとんど毎食このダールを食べるんです。左手にあるのは紫色のたまねぎ(生)と「チャッツネ」という漬物。この漬物の味が、しょっぱい、とは少し違う・・・「強い」味がします。油で揚げてあるのに軽い食感のプーリーはいくらでも食べれてしまいそうなんですよ~っ。手でちぎって、サブジにつけて食べます。
☆マサラドーサ 50B☆
ドーサというのは南インド料理で、大きい紙みたいに焼いた薄い生地の中にマサラ(ミックススパイス)で味付けたジャガイモと何種類かの野菜を入れて巻いたもの。付け合せは「サブジ」と呼ばれるカレー、それから「ココナツチャッツネ」です。ドーサにもチャッツネにも「マスタードシード」というあまり馴染みのないスパイスがたくさん使われているからなのか、インド料理以外では味わったことのない味がしますぅ。インド料理は辛い、というイメージがありますが、実際はそんなことないんですよ。サブジだけが少しスパイシーだったけど、タイ料理の比ではありません笑。
☆サモーサー 20B☆
インドの代表スナック、サモーサー!朝の出勤前に、バスの休憩時間に、おやつの時間に・・・というように、ちょっと小腹が空いた時に食べるようなスナックです。ぶ厚くてカリッとした食感の皮の中には、ゆでたジャガイモをつぶしたものが入っています。インドではクミンシードがいっぱい入ったスパイシーなサモーサーをよく食べましたが、ここではこれもスパイスは抑え気味です。上にかかっているのはダール。一緒に持ってきてくれたのは甘酸っぱいタマリンドソースです。丁度よくアクセントになっていました。
★ GURUWARA SIRI GURU SIGH SHABA シーク教TEMPLE
最後に、シーク教のお寺をご紹介。シーク教はインドに一般的に信仰されている宗教で、男の人は頭にターバンを巻くのが決まりです。シーク教の人はそのターバンを自分の家の中以外では外してはいけないという厳しい掟があることから、全世界どこでも、ヘルメットなしでバイクを運転することが認められているそうです! ・・・まぁまぁ、話がずれてしまいましたが、こちらがそのお寺です。朝は無料で食事を提供していて、お祈りのためにたくさんの人が集まります。そしてここではナンと、毎朝8:30~10:30ころまでシーク教徒以外の人にも無料で食事が提供されているのです。私も頂いてみました!
ビュッフェスタイルで食事をお皿に盛ります。長蛇の列!シーク教徒の人たちは順番を守り、静かに待ちます。
今日のメニューは右上から、チャパティー、野菜入りご飯、パッタイセンヤイ、ミルクのスイーツ、ダール(豆のカレー)、アールマタル(ジャガイモのカレー)。インドとタイのコラボレーションですねぇ。豪華ぁ!びっくりしちゃいました。
床に並んで座って食べます。水とチャイのサービスもあり、係りの人が注いで回ってくれます。
こちらは女性だけが座るスペース。男性のところに女性が座るのは構いないけれど、女性のところに男性がすわるのはダメ、という感じでした。女性軍の中に白人女性を二人発見。知る人ぞ知る、という観光スポットなのでしょうか?
☆シーク教徒のおじさんとお話しました☆
お祈りのホールで、髭もじゃで体の大きな、これぞシーク教徒! という感じのおじさんに話しかけられ、おじさんは「今日は11時からここで結婚式がある」と教えてくれました。タイに住むシーク教徒のほとんどはここで式を挙げるのだそうです。「タイに住んでいらっしゃるんですか?」と聞くと「いや、私はタイ人だよ。」というお答え。「タイ人はそんなに立派な髭はありませんよ~」と思わず言うと、おじさんの国籍はタイだということでした。シーク教徒の総本山があるAmritsar(アムリトサル)にはよく行くのだそうです。観光スポットとしても有名なそのお寺「ゴールデンテンプル」では会館時間中ずっと無料で食事を提供しており、私もそこを観光で訪れました。食事は先ほどの食事からパッタイを抜いたもので、ほとんど一緒でした。
行き止まりまで来ると、私たちを迎えるのはソムタム屋台。ああ、ここでインドトリップは終わりなんですね。左に折れるとガイヤーン屋台、タイスウィーツ、フルーツ・・・と屋台が並んで、その先には見慣れた赤いバスが走っていたのでした。狭い範囲にいろんなものが詰め込まれているインド人街、密度の濃い時間を過ごしました。全く危険な雰囲気は感じなかったし、インド人・タイ人女性も一人で歩いていたので、静かですが危険なエリアではないようですよ。ちょっと変わった小旅行、おススメです。
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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。
記事登録日:2006-07-31