午後の出発で幻想的にライトアップされた世界遺産をお楽しみ下さい。
土日に参加された方には無料の象乗り体験(7~8分)が付きます。
サワディカップ バンコクナビです。皆さん早起きは得意ですか? バンコク到着が夜になり、やっとの思いでホテルに到着したのが深夜過ぎ、これでは次の日の朝、6時や7時の早朝出発ツアーは体力的にキツイですよね。寝不足で無理をすれば体調も崩し易くなり、最悪抵抗力が弱って食当たりなどを起こす可能性も高くなります。「あまり体力がない」という人にうってつけのコースがこちらのツアー、たっぷり睡眠を取って頂き、朝食をガッツリ食べた上でお昼過ぎに出発、世界遺産アユタヤの名所をじっくり廻って最後は幻想的なライトアップを見学し夜9時過ぎにホテルへ到着というかなり贅沢でありながら体力温存型のツアー、勿論観光内容は昼間のツアーに比べて全く遜色ありません。早起きの苦手な方、夜便でバンコク到着の方、夜行動型の方にお勧めしたい内容となっております。それではゆっくり説明させて頂きます。
集合場所
残念ながらこちらのツアー、ホテルへのピックアップはありません。一般的に午後出発のツアーは渋滞などでピックアップが遅れがちになるため、大半のツアーでお客様に集合場所までお越し頂くことになります。このツアーの集合場所はサイアム@サイアム デザインホテル。簡単に行くことが出来る場所ですので、箇条書きで説明します。
1. BTSでナショナルスタジアム駅下車
2. 1番出口の階段を降り、地上に着いたらUターン
3. そのまま真っ直ぐ120~130メートル先にサイアム@サイアムデザインホテルがあります。
ツアー行程
それではツアー行程を説明します。集合・出発は12時30分、昼食は付いていませんので、
ホテルで朝食をがっつり食べたからお昼は未だお腹が空かないという方、コンビニでパンなどを買っておくと良いでしょう。
アユタヤの主要な観光地を巡った後の夕方、日が落ち始める17時30分頃から夕食となります。メニューはタイ料理のセットメニューですが、辛くない味付けとなっていますのでご安心下さい。その後自転車を改造したサムローという三輪車で遺跡の廻りを散策、日が完全に落ちてからライトアップされたアユタヤ遺跡を見てホテルへ戻ります。残念ながらライトアップされた寺院の境内へは入れませんので、外からの鑑賞となります。
12:30 サイアム@サイアム デザインホテルを出発
13:30~14:15 バンパイン離宮を見学
15:00~15:15 ワットヤイ チャイモンコンを見学
15:30~15:45 ワットプラ マハータートを見学
16:00~16:15 ワットプラシー サンペットを見学
16:30~17:00 象乗り場で自由行動。オプションで象乗り(目安300バーツ)ができます。
17:30~18:30 休憩&夕食
サムロー(人力車)にてアユタヤ遺跡散策(約15 分)
19:00~20:00 ライトアップされたアユタヤ遺跡群を見学
21:30 ホテルへ戻り(送迎可能範囲内のホテルのみ)
世界遺産 古都アユタヤの歴史
1351年、タイの中心地であるアユタヤに、初代の王であるウートーン王が築いた王朝がアユタヤ王朝です。その後アユタヤ王朝は半世紀を掛け東南アジア最大の勢力と言われるまでに発展し広大な土地を掌握するようになります。日本では足利尊氏による室町幕府の時代となります。
街の中央を流れるチャオプラヤー川を利用し、中国をメインに遠くはアメリカやヨーロッパ、日本や琉球などと盛んに交易を行い莫大な富を蓄え、壮大な都を作り上げました。
しかし地政的に隣国であるビルマ(現ミャンマー)から幾度とない侵略を受け、1767年、
徳川幕府による江戸時代よりも長い約400年の歴史に幕を閉じます。この時のビルマ軍の攻撃は苛烈を極め、壮大な都の大半は炎に包まれ、美しい姿を誇ったであろう数々の王室寺院は廃墟と化し、その後約100年以上放置されたままの状態となってしまいました。
現代ではタイ国の政策により復旧と保存が進められていますが、日本の原爆ドームと同様、戦争の悲惨さを永遠に残す場所となっています。
バンパイン離宮
ラマ5世が建てた美しいプラティナン・アイサワンティップアート
ツアー最初の見学場所はアユタヤ王朝により建設されたアユタヤの南15kmの地点にあるバンパイン離宮です。1637年にアユタヤ第24代王であるプラサート トゥン王により建設されたこの離宮は、アユタヤ王朝の崩壊時首都から離れた場所に位置していたため、ビルマ軍による破壊こそ免れましたが、約100年の間放置され荒れ放題になっていました。
その後現在の王朝の第4代と第5代王により復興され夏の間を過ごす離宮として利用されました。この2世代の王の時代はヨーロッパの国々と交易が盛んに行われ、宮殿内の建物のデザインはタイ伝統建築様式のものよりもルネッサンス様式やロココ様式などヨーロッパのスタイルが多く取り入れられした。またタイと縁の深かった中国様式の建物も見受けられます。大変広い敷地で宮殿内には池もあり、芝生の生い茂る庭など整備も行き届いた大変美しい宮殿です。
(バンパイン宮殿が国家行事などにより入場できない場合には、アユタヤを一望出来る大仏塔のワット・プーカオトーンにご案内させて頂きます。)
最上階まで登ることが出来ます
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手入れの行き届いた美しい宮殿
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交流の深かった中国様式の建物
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ヨーロッパ様式が取り入れられた建物
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ワットヤイ チャイモンコン
高さ72メートルの仏塔
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途中のテラス部分からは広大なアユタヤが望めます
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ワットヤイ チャイモンコンにも寝釈迦があります
アユタヤの初代王、ウートン王が僧侶たちの瞑想の場として建立した王室寺院です。タイではスーパーヒーローのように賞賛される第19代王ナレースワンは、幼少の頃はビルマの捕虜となっていました。しかし囚われの身となっている間に兵術や格闘技を学び、帰国して王の地位に就いた後は日本の織田信長のように戦術に長け、アユタヤの軍隊を鍛えぬき無敵の兵団を作り上げ、それまで敗走することの多かったアユタヤ軍を率いビルマ軍の攻撃を打ち破るようになります。
そして1592年、ビルマ軍率いるビルマの王子と騎馬象での一騎打ちとなりこれを撃破、勝利を記念して高さ72メートルの仏塔を建立しました。この高さはアユタヤの別の場所にあるビルマ軍が建立したプーカオトーン寺院の仏塔の高さを上回るよう、工事人たちに指示を出しますが、正確な測量技術が無い時代であったため、実際には上回ることが出来なかったとのことです。市内からはやや離れた場所にあるため、ビルマ軍の攻撃から免れ、ほぼ当時の姿を留めているアユタヤでは珍しい遺跡です。
仏塔内には仏舎利が納められていると言われ、途中階まで石階段で登ることが出来ます。
上からは平坦のアユタヤの土地を遠くまで眺めることの出来る仏塔に登って、600年前のアユタヤを想像してみて下さい。
ワット マハタート
頭部を切り取られた石仏のみが残るワットマハタート
アユタヤ王朝が成立して間もなく建立されたと言われていますが、誰が建立したのかが確定していない謎の多い王室寺院です。ビルマ軍により頭部を全て切り取られた首の無い石仏だけが残り、その他の建造物は全て焼き払われ、跡形も無いほど破壊の限りを尽くされました。境内にある菩提樹の根元には石で出来た仏像の頭部が長い年月をかけて木の根に取り込まれ、アユタヤ王朝が崩壊した後の長い間、誰もこの地を訪れなかったことを表しています。石仏の頭部は戦争の悲惨さを物語っているようです。
最も激しい破壊の跡を残す寺院
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木の根に取り込まれた石仏の頭部
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ワットプラシー サンペット
1448年に建立され、宮中儀式などが行われた当時はとても重要な寺院だったそうです。東西に並ぶ美しい3基の仏塔はスリランカ様式で、それぞれの仏塔には当時の王と王子たちの遺骨が納められています。建立当時は本堂内に純金に覆われた高さ16メートルの立仏像があったとのことですが、ビルマ軍により破壊されてしまい現在では何も残っていません。
仏塔も激しい損傷を受けていましたが、戦後に修復され現在の姿になったと言われています。またこの寺院はライトアップされた後の姿がとても美しいので有名です。昼間の姿を是非覚えておいて下さい。
スリランカ様式の3基の仏塔
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内部には王と王子たちの遺骨が納められています
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象乗り場で自由行動
タイには野生の象が多く生息し、一部は象乗りやエレファントショーなどに出演する象として調教を受けています。象乗りはオプションで300バーツ程度の料金、ご希望の方は現地でガイドにお申し付け下さい。また餌付けなども出来ますので、休憩を兼ねてご自由にお過ごし下さい。
アユタヤライトアップ
幻想的なライトアップアユタヤを見学後、帰路につきます
アユタヤ市は午後7時以降、幾つかの寺院をライトアップしています。市街地ではないため、暗めの街灯を除けば明かりは少なく、周囲は闇に包まれます。そんな中、下からの照明を当てられた遺跡は大変美しく、とても幻想的な雰囲気となります。昼間は多くの車が行き来するためエンジン音が響く中、交通量が減ったこの時間帯は遺跡内で聞こえるのは虫の声だけということもあります。最近の携帯カメラは性能も良く、美しいライトアップ遺跡が撮れることでしょう。是非動画もお試し下さい。
昼と夜の世界遺産アユタヤを満喫できるこのツアー、午後出発のツアーということで敬遠される方も多いようですが、実は中身のとっても濃~い充実したツアーなんです。バンコクに戻ってからアユタヤ談話を肴に飲む一杯のお酒、とっても美味しい一杯になること請け合います。是非是非ご参加下さい。