クローンスアン100年市場

Klong Suan 100-year Marketตลาดคลองสวน ๑๐๐ ปี

閉店・移転、情報の修正などの報告

地域の人の愛着と誇りが活気を呼ぶ。そこは、どこか懐かしく温かみある市場

サワディーカー バンコクナビです。ここはバンコクから車で1時間少々、チャチュンサオとサムットプラカーンにまたがっている市場です。タイの市場には、100年を超えるほどの歴史を持つが故に100年市場と呼ばれる所が数か所あるそうです。ここはそのひとつ。古い市場っていったいどんな風なの?エカマイバスターミナルから行ってみました。

バンコクのエカマイから

チャチュンサオ行きバスに乗るのですが、クローンスアン100年市場を通るものと通らないものとがあるそうです。窓口で、市場に行くと伝えましょう。乗ったらドライバーに行先を告げておくと、市場へ向かう小路の入口で降ろしてくれます。40バーツで1時間と少々。色とりどりのブーゲンビリアと旗の中を歩くこと数分、市場の入口に到着します。ここはチャチュンサオではなくサムットプラカーンだよ、と看板が告げています。赤いポストの左から入っていきます。
クローンスアン100年市場の案内

クローンスアン100年市場の案内

ブーゲンビリアの出迎え

ブーゲンビリアの出迎え

クローンスアン100年市場・サムットプラカーン

クローンスアン100年市場・サムットプラカーン

まずは亀でタンブンする?

時代の生き証人のような女性が悠然と亀を売っている。亀を買って運河に放してやることで徳をつむ(タンブン)という…タンブン用の亀ですね。亀は大中小。小魚、タニシのような貝もあり。子連れの家族が続けて買い求めていました。なかなかの人気。水面近くまで降りる階段があり、そこで放しています。男子学生たちが仲間で相談して決定したのは20バーツのタニシのような物。その籠を持ち、1個ずつ放っていました。何を願っていたのでしょう。亀売りさんパワーか、あたりは平和ないい感じ。

運河からは風が吹き、家々は古色蒼然。

市場に足を踏み入れると、通路の両側に店が連なっているのがわかります。通路は運河に沿っています。運河のある左側にはテーブルを置いている食べ物屋さんがたくさんあって一安心。腰を下ろして休める所が多いのはありがたい。ナビはクイッティアオ30バーツを食べました。風も吹いていい気分。食べ物屋さんの屋根越しに向こう岸の家が見えます。
一休みと腹ごしらえ

一休みと腹ごしらえ

カフェの中から往来を見て

カフェの中から往来を見て


通路の右側には古い家屋が連なります。その前に商品が並べられています。食品、日用品、おもちゃや雑貨、ハーブ系のサプリやお茶、釣り具など生活に必要な物が何でもあります。それだけでなく床屋やクリニック、金行やカフェなどもあって、未だに暮らしが息づいているのが…すごい。家屋にはバルコニーも見えます。昔、誰がどんな姿でこのバルコニーに出たのでしょうか…。
旗が活気を呼ぶ

旗が活気を呼ぶ

床屋さん

床屋さん

バルコニー

バルコニー


年配の売り子さんの、市場と仕事に愛着を持って働いている姿が目につきます。白シャツのカフェの名物おじさん。彼のカフェは70年以上続いてきたそうです。元気だねーと声をかけるお客さん。ナビはホットコーヒーを頼みました。おじさんが持ってきれくれた、ガラスコップに入ったそれは12バーツ!甘い甘いコーヒーがここではとてもおいしかった。毎日お仕事に張り合いがありそうですね。
カフェのおじさんと若者達

カフェのおじさんと若者達

店の中で

店の中で

お菓子作りのご近所さん

お菓子作りのご近所さん


花びらのような揚げ菓子

花びらのような揚げ菓子

マルムのお茶など

マルムのお茶など

大型そろばん

大型そろばん

ハンモックでスヤスヤ

ハンモックでスヤスヤ

奥で修理

奥で修理

ゲーム屋さんか

ゲーム屋さんか


通路を進んで行くとこんな橋に出くわします。橋のこちらはサムットプラカーン、向こうがチャチュンサオなのです。橋の昇り口には“クローンスアン100年市場・サムットプラカーン県バーンボー郡側はここまで”の看板があり、橋の中ほどに行くと“ようこそチャチュンサオ100年市場へ”の看板が見えます。かつてチャチュンサオはプラチンブリ県の一部だったそうです。よってチャチュンサオに県の文字はありません。こんな所にも古い歴史がのぞいています。

往時を偲ぶ 博物館と工場跡

市場の途中に博物館のような物があります。市場のオーナーの旧家を保存してあるのだそうです。奥の庭も自由に見て回ることができます。昔の木の家が味わい深いです。受付でポストカードや記念Tシャツなどを販売しています。Tシャツ140バーツです。

入口近くで、市場へ続く道からちょっとはずれる道があります。すぐ行き止まりになっています。ソムタム屋さんがあってさらにその奥に入らせてもらうと、廃屋が目の前に現れます。この運河にせり出しているショベルは何だろう?家を支えているのか?近づいてみるとその家はわずかに傾いでいるのがわかりました。大きなドアから女性が出てきて鍵をかけました。ここはあの博物館同様、オーナーの工場だった所だと女性が教えてくれました。並んだ別棟の廃屋には「クローンスアン・ライスミル株式会社」の看板が。家の前、左に見えるのは当時の精米機でしょうか。
工場跡を含めた市場全体を、力を合わせて保存に努めたいという地域の人たちの気持が伝わってきます。
建物の前には工場の専用船着場だったのでしょうか。往時の人の出入りが偲ばれます。

市場を去ろうという時、向こうからボートがやって来るのが見えました。漕いできた男性に聞きました「このボートは?」「僕のボートだよ」。マイカーならぬマイボート。運河と市場の暮らしは今に続いているんですね…。

記事登録日:2010-01-25

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上記の記事は取材時点の情報を元に作成しています。スポット(お店)の都合や現地事情により、現在とは記事の内容が異なる可能性がありますので、ご了承ください。

スポット登録日:2010-01-26

利用日
女性 男性