女子プロゴルフトーナメント開催コースに匹敵するスティンプメーター11 パットの名手が圧倒的に有利な超高速グリーンのバンコク ゴルフクラブ
サワディカップ バンコクナビです。バンコクのゴルフコース、普通のところは固有の名前が冠せられていて、地名がそのままコース名となっているのはタイカントリーかパタヤカントリーくらいかと思っていたのですが、都市名がそのままコース名となっているゴルフコース“バンコク ゴルフ”というゴルフコースがあったのを失念していました。
今回やっと取材する機会に恵まれましたので詳しくご案内したいと思います。
隣のコースとオーナーは同じ
通常バンコク ゴルフと呼んでいますが正確な名称はバンコク ゴルフクラブ、オープンが1993年、全長6812ヤード、18ホールパー72のメンバーシップコースです。バンコクより北西方向、車で45分ほどの距離にあり、チャオプラヤ川の上流、河川敷と言っても良いほど川に隣接して造られているコースです。そしてこのチャオプラヤ川の対岸にある比較的新しいゴルフコース“RIVER DALE”と同じオーナーが運営しているゴルフコースとのこと、早速見てみましょう。(申し訳ありません、下のスコアカード「イン」と「アウト」の表記が逆でした。)
コース全体の印象
数名のゴルファーにバンコク ゴルフの評判を尋ねたところ、大半の人の回答が
1. グリーンが速い
2. フラット
3. 池が多い
の3点でした。
実際にプレイしてみた印象では確かにグリーンはかなり速いスピードで、スティンプメーター11とのこと、これは女子のプロゴルフトーナメントに匹敵する速さで、特に下りともなると通常の感覚で打った場合、軽く倍行ってしまうほどの速さでした。殆どのホールが広い1グリーンであるため、仮に乗ったとしてもファーストパットで余程距離感を大事に打たない限り3パットどころか4パットもあり得るという印象です。飛距離、アイアン、パットで論ずるならばパットの名手が圧倒的に有利なコースと言えるでしょう。
次にフラットという点に関してはコース全体を見ればフラットであるものの、フェアウェイには適度なアンジュレーションが付けられているため、それほど楽に打てるコースでは無いと思います。緩いアンジュレーションであるが故、逆に平なところまでボールが落ちずに斜面の途中で止まっている、そんなケースが多々あるので、微妙にスイートスポット中心で捉え切れないショットが多発するという感じです。
池が絡まないのは12番のみ
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ラフは難しくありません
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池に関してですが全く水が見えないホールが12番のミドルのみで、後は全て大なり小なり池が絡みます。そして思ったよりもドッグレッグのホールが多く、1、3、9、10、13、15、16、17、18とショートホールを除いた14ホール中9ホールがドッグレッグでした。特に池とドッグレッグか絡み2打目或いは3打目で池を越えてグリーンを狙わなければいけないホールになると俄然難易度が上がります。以外と気になったのが「木」の多さ、オープンして20年以上経っていることもあり、太く高い木が多く、これもゴルファーを苦しめます。
最後にラフに関してですがこれは以外と打ちやすい草質で、ボールが浮き易くライさえ良ければ充分フェアウェイウッドで打つことができます。このコースで良いスコアを出すには兎に角方向性と正確なアプローチ、パットの距離感ではないでしょうか。飛ばない人でもロングヒッターと充分に張り合えるコースです。
1番スタートホール
HPに掲載されているレイアウト 実物と全く違います
1番357ヤードパー4、一般のゴルファーが打つ白杭からは311ヤード、決して長いホールではありませんが、緊張感のある出だしの1番ホールから左右に池が広がっています。右ドッグレッグで本来は右方向に打ち出したいところですが、身体が回っていないスタートホール、慎重にまっすぐだけ狙いましょう。
スタートホールのティグランド 左右池
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ピン中央ですが稜線にカップが切ってあります
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2番197ヤードパー3
本来は続けてドライバーを打って早く身体を慣らしたいところですが、2番はそれを許さないショートホールです。白杭は156ヤード、右に池が広がっていますので“吹かす”のは禁物です。本来は大きなグリーンですがグリーン左右には大きなバンカーがあるため、直接ボールを落とさない限り1オンはそれほど簡単ではないホールです。
右の池とグリーン左右の大きなバンカー
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ナビは右のバンカーに捕まりました あごが高い!
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3番539ヤードパー5
ロングホールですがあまり振れません
やっと思いっきりドライバーが振れる!っと思ったのも束の間、狭いフェアウェイの左右に木々が並び右へドッグレッグしているためそうはフルショットで打てないロングホールです。そしてグリーンは逆の左に振られたダブルドッグレッグのレイアウト、一筋縄ではいかないハンデイキャップ18のロングです。
2打目以降は左ドッグレッグ
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広い高速グリーン 3パットしないようにご注意を
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4番416ヤードパー4
ホールに置かれているレイアウトは参考になります
前半で最も難しいハンディキャップ2のミドル、本来は真っ直ぐなホールですが左から池が迫ってくるため、打てる範囲はフェアウェイの右半分、白杭からは367ヤードですので、本来は全力で打つよりも少しコントロールしたドライバーショットが求められます。とても広いグリーンですので、できるだけピンの近くに落としたいホールです。
ハンディキャップ2ティグランド
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全体に傾斜の付いたグリーン 下りのラインは残したくないです
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7番357ヤードパー4
重要なのはフェアウェイにボールを置くこと
白杭からは305ヤードの短いミドル、フェアウェイも真っ直ぐで「よっしゃ」と思った瞬間心に隙が生まれるホールの典型です。ティショット落下地点のフェアウェイが狭まっている上、左右に木々が連なっているので、更にフェアウェイが狭く感じられます。
そして左は池ですからちょっと引っ掛けたら一巻の終わりです。アイアンで距離の出る人はアイアンで、或いは無理をせずフェアウェイウッドかユーティリティで180ヤードも打てば残りはショートアイアンで充分、マネージメントが重要なホールです。
第二打地点 ショートアイアン以下
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ここもグリーン全体に傾斜があります
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9番564ヤードパー5
出だしは池に沿って左に曲がる緩やかな左ドッグ
前半最後はやや距離のあるロングホール、ただし白杭からだと458ヤードですので、距離の短いロングホールになります。最初は左ですが、2打目は逆に右に曲がるダブルドッグレッグ、しかも途中からは右からも池が出て来ているためフェアウェイの幅は極めて狭くなります。そしてグリーンは池超え、上級者ならば思い切って池超えの2オンを狙えるかもしれませんが、一般の方は無理をせずセカンドはアイアンで池の横へ運び確実な3オンを狙いましょう。マネージメントをしっかりすれば、パーを取ることは難しくないホールです。
セカンド地点 右の池は要注意 落下地点はフェアウェイが狭くなっています
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グリーン手前から
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11番175ヤードパー3
左右駄目、手前駄目のレイアウト
美しい浮き島グリーンを持つ11番ショートホール、白杭からは147ヤード。
口のような形をした大きなバンカーは深くアゴも反り返っているのが見て取れます。
またグリーン全体が砲台、距離は短くても気は抜けません。
美しい浮き島 かなりの砲台です
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バンカーの高さにご注目下さい
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12番368ヤードパー4
緩く右に曲がるフェアウェイ 右手に遠く見えるお寺がターゲット
ここも白杭からは331ヤードと短いミドル。緩やかに左へ曲がるフェアウェイでグリーンも見えるホールです。また唯一池が絡まないホールですので、ドライバーを思い切って振っていきましょう。どちらかと言えばサービスホールでしょうね。
フェアウェイに落とせば後はアプローチ
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奥から見たグリーン ラフは刈りこんであるので大きいと下まで転げ落ちます
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13番586ヤードパー5
左右の木々が迫っているのでプレッシャーが掛かります
バンコク ゴルフで最も長いロング、ハンディキャップ1のホールです。白杭からでも525ヤード、池に沿っての右ドッグレッグで3打目が余程近づいていない限り池超えでグリーンを狙わなければならないホールです。途中までフェアウェイも狭く左右に木々が連なるため、視界からプレッシャーも掛かります。また池超えのショット、ちょっと足りなければ大きなバンカー、打ちすぎれば奥も池というレイアウトですので、きっちりオンさせるにはかなりのコントロールを必用とします。ハンディキャップ1らしいホールと言えます。
右の大きな木が邪魔になるため、左バンカーの手前に2打目を打ちます
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残り約150ヤード ナビはバンカーに入れてボギーでした
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15番369ヤードパー4
右ドッグに見えますがバンカーの上から左に曲がる左ドッグレッグ
一見すると右ドッグレッグのように見えますが、実は左に見えるバンカーの先からほぼ直角に曲がる左ドッグレッグ、あまりショートカットを狙い過ぎると林の中に飲み込まれてしまう、いやらしいホールです。白杭からは335ヤードの短いミドルですので、曲がった先はショートアイアンもしくはアプローチの距離しかありません、従って勝負は何と言ってもドライバーで、ドローボールを打てる人が限りなく有利なホールです。
曲がった先には鐘があり、メンバー全員がグリーン方向に向かった後、鐘を鳴らして後続組に“OK”とお知らせ下さい。
ドライバーが良いところに落ちればバーディが狙えます
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パーオンしても遠いと3パットの可能性高
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17番562ヤードパー4
階段を上がったところがティグランド 木の先から左へ曲がります
珍しいティグランドを持つロングホール、1.5メートルほどの高さの階段を上った真っ平なティグランドから打ち下ろし、左には木が迫っています。フェアウェイは左に大きく曲がり、途中左から池が現れます。フェアウェイの左右の幅を大きく使って、ハザードを上手に避けながら攻略する必要があるホールです。
セカンド地点 左から池が現れます 狙いはバンカーの右
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かなり傾斜の入り混じったグリーン
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ロッカールーム
残念ながら老朽化したイメージは覆しようが無く、“ローカルゴルフコース”という印象です。かなりお客さんは入っていると思うので、リノベーションしても良いのでは?と感じてしまうレベルでした。
全体としての印象は、あまり広くない敷地に川からの水を大量に引き込むことにより難易度を高め、距離の無いコースにしてはやたらグリーンだけ速い、少しアンバランスなゴルフコースというイメージです。それとタイ人料金・外国人料金があり、タイ人料金がかなり安く設定されているため平日でも沢山の人がプレイをする、そのため各ホールで「待ち」が生じるという状態で、折角ゴルフカートはフェアウェイに入れるのに、ハーフで軽く2.5時間以上掛かってしまうコースです。従ってコースの紹介はしましたが、バンコクナビでは予約を受けない方向性でいます。どうしてもここでプレイしたいっという方、大変申し訳ありませんです。以上、バンコクナビでした。