バンコクではかなりの希少価値?! サイフォンで淹れたタイ産珈琲をどうぞ。
サワディー・カッポム! バンコクナビです。
タイ全体で言えることですが、安くて美味しいコーヒーを探すのは、それはもう大変。
シアトルから来た某コーヒーショップチェーンのコーヒーでさえタイで飲めばおいしく感じるのですが、毎日頂くにはお値段的にちょっと……。かと言って、屋台の気の抜けたコーヒー風ドリンクや、頭痛のしそうな“激甘”缶コーヒーではサッパリ寝起きに効きません。そんなある日、「サイフォンでコーヒーを淹れてくれるコーヒーショップが近所にあるよ」と聞き、さっそく偵察に行ってきました。
チャルンクルン通りに面したレトロなお店
お店の場所は、バンコクで一番最初に栄えたと言っても過言ではないチャルンクルン通り。今ではすっかり寂れて(?)しまって、レトロというか古臭いというかそんな町並みになっていますが、それでも歴史ある通りとして今でも良く知られています。
ロイヤルオーキッドシェラトンに程近い、チャルンクルン通りソイ30を30mほど過ぎた辺りに、「Intown Residence」と見逃してしまいそうですが看板が出ています。
ホテルのコーヒーショップ
こちら、「Intown Residence」はなかなか古めかしいホテル。そこのロビーに併設されているコーヒーショップ兼レストランが今回紹介する「My Cafe」です。なるほど、カウンターにはコーヒーサイフォンが3基、豆も種類が豊富なようです。通常、サイフォンで淹れたコーヒーは、熟練のドリップには適わないものの、ヘタなドリップよりも香りが立ちやすく味も安定していると言われます。さて、このお店の場合はどうでしょう。一番売れ筋の「Fresh Brewed House Coffee 40バーツ」でさっそく味見してみました。店員さんの慣れた手つきを見ているうちに、さっそく出来上がりです。一緒に「New York Cheese Cake 80バーツ」も注文しました。
懐かしい喫茶店の味と雰囲気
コーヒーの濃さといい、豆の香りといい及第点。これで40バーツなら毎日飲んでも飽きなそうです。豆の産地を聞いてみるとタイ北部、ルーイ県で栽培された豆で焙煎まで済んだ後にバンコクに送られてくるらしく、それを淹れる直前に挽いてからサイフォンにかけるそうです。ちなみにケーキやデニッシュ、パイなどのスイーツ系も業者から仕入れているそうですが、お味のほうは意外にもイケます。くだんの「New York Cheese Cake」もほんのり香るレモンと濃厚なチーズが「あ、どこかで食べた味かも!」と思わせる絶品とは言わないまでも満足度の高いものです。
ホテルだけに料理も侮れない
こちら、ホテル併設のコーヒーショップ兼レストランというだけあって、料理もなかなかのものです。メニューを見渡すと洋・中・タイと幅広く対応できる様子。ちょうどお昼時でもあったので、お料理にもトライしてみました。オーダーしたのはお馴染み「海老入りタイ風焼きそば(パッタイ・クンソッド)」、「豆腐と豚ミンチのスープ(ゲーンジュー・タオフー・ムーサープ)」と水餃子。
次々と運ばれてくる料理はどれもボリューム満点というか150%増し。ナビの大食い魂に火を点けられました。味は文句なし。なかでも水餃子は黒酢とピリ辛のラー油が効いたタレで頂くと、具の豚挽肉とネギのスープが溢れ出してきて、病み付きになりそうです。
他の料理も素材の味が活きていて、アッサリ目の味付けにとても好感が持てました。
推定3人前の料理を1人で平らげたナビはすっかり満腹。通常なら人数×料理1品で十分な量だと思われますので。是非、お友達と出かけてください。
ちょっとだけ客室も紹介
ホテルというよりも「旅社」と呼ぶにふさわしいような作り。少し薄暗くって、古い建物独特の香りがして、バックパッカーとか、長旅の気分を味わえるホテルです。今の名前になって十数年だそうですが、ホテルの歴史としてはそれよりももっと古く、パッと見、30年選手。お部屋も年代別(?)にバリエーションに飛んでおり、お値段はシングルルームなら1泊650バーツ(朝食付)からと、かなりリーズナブルです。グレードによってはバスタブもあり、全室内にセーフティボックスやスリッパなども完備されています。BTSや地下鉄からは徒歩圏内とは行きませんが、シーロムやフアランポーンなどに程近く、不便というわけでもない立地で、安宿と呼ぶにはちょっと失礼な、少し気になるホテルでした。
☆アンティークショップばりの調度品の数々☆
[Cap]各フロア、さまざまな置物や絵画などが点在しており、見て回るだけでも楽しいかも。
いかがでしたか? チャルンクルン通りと言えば、高級ホテルへの通り道くらいのイメージしかありませんでしたが、今回の取材でまだまだ「古いけれど新しい」発見があるんだなぁと再認識させられました。「My Cafe」と「Intown Residence」は、ナビが初めてタイを訪れた十余年前の「これから大発展を遂げるんだ!」という心意気に溢れていたころのタイを髣髴させるちょっとノスタルジックなお店なのでした。
以上、バンコクナビがお伝えしました。