タイ式おもてなしで温かく迎えてくれる、ナナエリアにあるアンティーク民家風レストラン。
サワッディカー!バンコクナビです。
ナナと言えば多種多様な民族が行き交う異文化色の強いエリア。ホテルが多く外国から観光に来られた宿泊客や、様々な民族衣装を着た方の経営するお店もたくさんあり昼夜問わず賑わっています。その為レストランも各国料理が揃っておりグルメ的にも楽しめるのですが、意外とタイ料理レストランが少ないことに気が付きました。高級系タイレストランは有りますがごく普通の庶民的なお店が見当たりません。屋台なら少しは・・・ですが、やはりレストランとして落ち着いた環境で食事したい~、そんな時ポツンと都会のオアシスのようなアットホームレストランを発見しました。それでは早速紹介致します。
場所はスクンビット・ソイ11
場所はスクンビット通り・ソイ11で大通りから150m、BTSナナ駅からもわずか2分程の場所にレストラン「11Gallery」が有ります。この辺りに有るはずだけど~・・・とナビは思わず通り過ぎる所でした。レストランと言っても一見ごく普通の民家っぽい佇まい。派手な装飾が無く地味な木造の建物で綺麗、素敵、お洒落という言葉とは掛け離れた雰囲気です。大丈夫かな?と少し不安な気持ちでお邪魔することとなりました。
タイ・オールドスタイルの建物
店構えはドアの無いオープンレストラン。周りの小奇麗なインターナショナルレストランと違い、まるでこの場所だけタイムスリップしたかのような昔スタイルの木造建築です。しばしボーっと眺めていると、サワッディカ~とタイ民族衣装を着たお店の方が笑顔で出迎えてくれました。こちらですよーとお店の方に案内された席は靴を脱いで上がる座敷スタイルのテーブル席。三角枕が並びタイらしいサバーイ(気楽)な感じが伝わってきます。腰を落ち着けたところで周りを見渡してみました。まず目に付いたのが緑の多さです。レストランには壁や塀がありませんので、植物が路地とお店を遮るものとして生かされています。そして板間の下を見ると水が流れており、まるで川の側に建っているかのよう。お店の方に聞いてみると、この建物自体がタイのオールドスタイルの建築様式、高床式なので、お水を張ったとのことでした。そして店内はどれもこれも年季の入った使い古したものばかり。これもお店を建てるにあたり、新しい木材でなく昔から使われていたものをそのまま使用した、リサイクルな建物だそうです。
レストランは二階部分も営業しています。二階へは靴を脱いで入り口横の階段を昇ります。こちらもレストランというよりは、一般家庭のダイニングにお邪魔しました、という雰囲気です
アンティーク類の数々
ギャラリーと名の付くレストランだけあって、店内には数々の日常生活で使われていたアンティークの置物が飾られています。ぜひアンティークも眺めながらお食事して下さい。お店の方から古いものを大切に残して行きたいからですよ、という言葉を頂きました。使い捨ての生活を反省するナビでした。
さて、メインのお食事の時間です。まずテーブルに上品で小さなお皿に入った白いラムネのような物が運ばれてきました。何?先付け?と不思議に思っていたところ、スタッフが水差しのビンからチョロチョロっとお水を注ぎました。ますます不思議~!何が始まるの?と目を見開いて見守っていると、ラムネのような白いかたまりの物が水を含んでムクムク膨らんできました。はいどうぞ、と差し出されたその白いかたまりはお絞りでした。お水にはレモングラスの香りが含まれており、冷たくて気持ちの良い、リラックス効果もある新鮮なお絞りサービスです。そしてテーブルに料理が運ばれてきました。それではいただきます。
TOM YUM GOON MA PHRAO OON 200バーツ
タイ料理を代表するものと言えばやはり世界3大スープのトムヤムクン。ココナッツの実をくり抜いた中にスープが入った見た目にゴージャス感を楽しめる一品です。ココナッツの果肉入りのトムヤムクンは辛さの中にもクリーミーでマイルドな味わいが引き立っています。大ぶりなプリプリとした海老から出た味噌ダシがコクをさらにプラスさせています。
YUM MA KEAUR YOW 135バーツ
かわいいタイ式弁当箱に詰められた料理は長ナスと鶏ミンチ肉のヤム(和え物)です。香ばしく炙ったナスがライムの酸味のある味付けで和えられ、ピリっと唐辛子がアクセントとなったサッパリ系の一品です。弁当箱はサイズが大と小が有り、大はおかず類、小はデザート類へと使われます。ノスタルジー感たっぷりのお弁当箱に入った料理は母の手作り、という感じの温かみのある真心入りの家庭料理のようです。
NAM PRIK LONG RUA 165バーツ
エビを発酵させた辛味噌ペーストを豚のミンチに混ぜた特製のナムプリックと一緒に温野菜を頂くヘルシーフード。甘辛く繊細で複雑なナムプリックにはあっさりと茹でただけの野菜がとても良く合います。野菜以外ではアヒルの塩漬け卵が有りますが、卵の塩味とナムプリックの取り合わせが絶妙に絡まって濃厚でかつ辛さも甘さがマイルドとなり今までに食べたことのない深い味わいが楽しめます。
PLAA SONG SI 310バーツ
淡白な白身魚を揚げ、一つは甘酸っぱいあんかけ炒めとしてシャキシャキとした野菜の食感も味わえ、もう一つはラープムーという豚のミンチにハーブやスパイスを和えた東北料理の味付けで一匹の魚で2通りの味が楽しめる一品。カラッとフライされた白身魚は臭みやクセも無い淡白な身なので、濃い目の味付けがとても良くマッチしています。
ライス 20バーツ
タイハーブの紅花と一緒に炊かれた香り高いタイ米がバナナの葉のカバーに入って運ばれてきました。三角すいの形に作られたバナナの葉はご飯を蒸らしてさらに香りを良くする効果と冷めることの無いように、という昔の人の知恵が活かされたものです。バナナの葉のカバーには神聖なマーライという花輪が掛かっていました。食べ物を粗末にしない、大切に扱うという祈りが込められたものです。
ハーブジュース 20バーツ
飲み物はタイのハーブジュースを注文しました。ロゼルジュース、レモングラスジュース共に苦味のないあっさり味の大変飲みやすい味でした。好みによりシロップを入れます。
THAI DESSERT ASSORTMENT IN COCONUT CREAM 55バーツ
クワイの実から作られたタイデザートを甘さ控え目のココナッツミルクを掛けた冷たいデザート。シャリシャリとした歯ざわりの良い食感と後口に残らないココナッツミルクがボリュームの有るタイ料理のデザートにピッタリ合います。
花輪教室
お腹も一杯になったところでふと入り口近くを見てみるとバナナの葉のカバーに掛かってあった花輪のセットが置かれています。実はサービスで花輪の作り方を教えてくれるのです。試しにナビもチャレンジ。丁寧に指導して頂いたのですがこれが中々細やかで根気の入る作業で上手く作れませんでした。食べるだけでなくこうしてタイの文化にも触れることが出来て楽しい時間が過ごせました。
いかがでしたか? 伝統的なタイらしさが味わえるお店とあって特に西洋の観光客の方には大人気で、カクテル類も充実しているので夜は飲むだけとして来られる方もたくさん居るそうです。多くの人を惹き付けるタイ料理レストラン「11ギャラリー」へぜひお越し下さいね。以上バンコクナビがお伝えしました。