チャオプラヤー川にせり出した川床レストラン。手長エビとココナッツミルク&果肉入りの濃厚トムヤムクンは絶品!
サワッディカー!バンコクナビです。
バンコクらしい雰囲気のレストラン、と聞かれるとどういったお店を想像しますか? タイ舞踊や古典音楽が観賞出来て伝統文化も味わえるお店、タイ雑貨でセンス良くコーディネイトされたお店などなど、様々な形のレストランがありますね。
ナビイチオシは、バンコクの繁栄と共に時代を流れてきた「チャオプラヤー川」での食事。バンコクの街を縦断する大河だけあって、川沿いのレストランもたくさんあります。そんな中、今回はキレイな景色もさることながら名物のトムヤムクンでナビをしびれさせたお店、「バーン・クラーン・ナーム」を紹介致します。
◎ 場所はラマ3世通り
スカイトレインBTS「スラサック」駅から車で約20分のラマ3世通り。「バーン・クラーン・ナーム」はラマ3世通りに2軒がありますが、今回ナビがお邪魔したのは、ソイ14を約200メートル入った所にある「バーン・クラーン・ナーム 1」。「バーン・クラーン・ナーム 2」は、ラマ3世通りソイ30にあります。
この辺りともなると高層ビル群が立ち並ぶ中心地からは少し離れるので、昔ながらののんびりとした雰囲気。ゆったりと食事をするのには打って付けです。近くにはモンティエン・リバーサイドホテルがあります。
◎ 川の上のレストラン
広い駐車場を通り抜けると、ライトアップされた木造一軒屋風のレストランが見えてきます。そしてお店の入り口に着くやいなや、オープンエアーの店内を通り越して目の前に広がるのは川。まさにリバーサイドレストランです。
中に一歩踏み入れるとそこが川の上だという事が分かりました。「バーン・クラーン・ナーム(水の中の家)」という名前だけあって、川の水がレストランの床の下を流れるという、いわば川床レストラン。さながら船が停泊する桟橋のようでもあります。壁、手すり、床、テーブル、椅子が木で作られたレトロな感じなので、歴史のあるチャオプラヤー川ととてもマッチ。席はオープンエアーの1階と、エアコンの効いた2階があります。快適に温度調節された2階の室内でも良いですが、川からの風でとても心地良く食事が頂けるオープンエアーの1階をぜひお勧めします。
店内の水槽には、新鮮な海鮮が元気良く泳いでいます。鮮度を保つ為に水の入れ替え、酸素の供給が常に行われています。
お店の一角には寿司カウンターも有り。お店の方いわく、日本食はタイ人に人気が有りますからね、との事でした。
◎ 水面に映る夜景
お店の売りは、なんといっても景色の良さ。雄大なチャオプラヤー川のゆったりとした流れを見ながらの食事です。
「バーン・クラーン・ナーム」周辺の川幅はかなり広く、大型船やタンカーが停泊しているのも見え、少し海のような感じも漂う景色。
対岸・バンコク中心街の、キラキラ・ピカピカ眩しい100万ドルの夜景ではなく、ほんのりとした明かりが川の水面に反射して繊細な色彩を映し出してくれています。そして静かにゆっくりと行き交う船…、まるで絵画の中のような風情のある情景。一人でぼんやり眺めているとセンチメンタルな気分になってしまいそう。カップル同士ならロマンチックな演出この上無し。
◎ お食事
では早速食事を頂くとしましょう。いくら雰囲気・景色が素敵なお店だからといっても料理が美味しくなければ意味無~し。タイ料理を食べなれたナビの舌をいかに満足させてくれるかお手並み拝見。
飲み物はタイらしくスイカジュースを注文。蘭の花が添えられたトロピカル仕様。スイカが品のある飲み物へと変身。
ナムプリック・クンソッド Chilli Paste with Prawns and Vegetables 100バーツ
まずは前菜として注文しました温野菜の盛り合わせ。生野菜はちょっと抵抗のある方も、火が通っているこの野菜なら安心して頂けますね。
さて、この温野菜に付けて食べるナムプリック(辛味噌)は唐辛子やにんにくなどを発酵味噌と混ぜ合わせたものですが、今まで食べた事のあるナムプリックはどれも辛いものでした。恐る恐るほんのちょっぴりだけ付けて食べてみると・・・今までのナムプリックとは全く違う、何ともマイルドなお味。辛さは殆ど無く芳醇は海老の身と海老味噌の味が口いっぱいに広がります。最初はおっかなびっくり申し訳程度に付けていたナムプリック、あまりの食べやすさと美味しさからスプーンで山盛りすくっては野菜にポン。ゆで卵とも相性良しです。一口にナムプリックといえど、その味は千差万別。何とも奥の深い一品です。
トムヤムクン Tom Yum Kung 300バーツ
タイに来たからにはこれを食べずには帰れません!という、タイ料理を代表する一品。世界3大スープの一つ、トムヤムクンです。辛くて酸味のある、ハーブが効いた独特の味の世界を持つスープですが、その味はお店の調合具合により薄味系や辛さの強いもの、酸味を多くしたもの、ココナッツミルクを入れたもの等かなり違います。「うちのトムヤムクンはスペシャルです」と運ばれてきましたが、何がスペシャルかというと具の手長エビ。スープの具にしてはとても立派なサイズのエビ。一般的には海エビを使用するそうですが、「バーン・クラーン・ナーム」では他店ではエビの焙り焼きとして出される手長エビを、惜しげもなくスープの具材の一つとして使っています。ナビがいただいた小サイズには2匹、中サイズ(450バーツ)には3匹、大サイズ(600バーツ)には4匹の手長エビが投入されています。
頭でっかちの手長エビから染み出したミソがスープのダシに加わることによりただのココナッツミルク入りよりも一層濃厚なトムヤムクンとなりました。「バーン・クラーン・ナーム」のトムヤムクンは酸味がやや控えめのクリーミー系の味です。ココナッツミルクだけではなくココナッツの身も入っているのですが、これがつるんとして食べやすく、スープによく合う!タイ料理を食べなれたナビも、こんなに完成度の高いトムヤムクンは初めて!
ガンヤイ・ピセー・パット・プリック・グルア Mantis Prawn Extra Large Size Stir-Fried with Solt and Chilli 750バーツ(2尾)
シャコの塩コショウ炒めです。シャコはとても立派で肉厚。薄味の塩コショウ味が、素材の味が堪能できて日本人好み。香ばしくカラっと炒められたシャコは身がプリプリ、ビールにめちゃくちゃ合う一品です。ナビが思うシャコのイメージは皮が分厚くて身が少ないというものでしたが、これ程サイズの大きなものだと身の存在感が十分。
クンメーナーム・パオ・ヤイピセー Grilled River Lobster Large Size 550バーツ(1尾)
テーブルに出された瞬間、そのあまりの迫力に目が点・・・。手長エビというと、普段目にする大きさは15センチくらいのもの。ですがこのジャンボ手長エビは30センチ以上あろうかという大物。見た目にもプリプリと分かる白い身と共に、ナビの目は頭の部分の味噌に釘付け。鮮やかに発色した味噌が浮き上がっています。甲殻類の味噌が大好物のナビ、早速味噌の部分にスプーンを。そしてスプーン一杯溢れる程にとろりとした味噌をすくう事が出来ました。
口に入れた瞬間、濃厚極まりないエビ味噌の風味がワッと広がり、鼻から抜けて行くような感覚。そのあまりの絶品なお味に「生きていて良かった」と感動すら覚えました。サイズが大きいからといって大味になっているという事はありません。弾力のある、身が引き締まり噛み応えのある甘ささえ感じる身でした。手長の部分にも身が詰まっているので、スタッフにハサミにて身を取ってもらいました。エビの焙り焼きというと全てこのビッグサイズというこのお店。「バーン・クラーン・ナーム」で食事の際はこの手長エビの焙り焼きをぜひ注文してみて下さい。至福の時が味わえますよ。
カオニアオ・マムアン Sticky Rice with Mango 100バーツ
デザートは、アジアンスイーツ一番人気のマンゴーを使った「マンゴーのもち米添え」です。どの料理も大きなサイズの材料を使っているだけあって期待したとおり、このマンゴーもビッグサイズ!3~4人でシェアしても十分、でも甘党女子なら1人でぺろりといけちゃうかも!? ふっくらと柔らかく炊き上がったもち米の上には甘いココナッツミルクがとろ~り。「甘すっぱ」系デザートの境地といえるんじゃないでしょうか。カリカリに炒められた黄色豆がアクセントとなって、見た目にも華やかで贅沢なデザートです。
いかがでしたか? どの料理もとてもボリュームがある割にはリーズナブルな料金設定。しかも目の前に広がる美しい夜景を見ながら味わえるという、情緒溢れる風流なレストラン。全てにおいてお得感たっぷりのこの「バーン・クラーン・ナーム」、次から次へと席が埋まって行くのも納得です。川を見ながら食事を、とお考えの方はこの「バーン・クラーン・ナーム」にぜひ足をお運び下さい。
以上、バンコクナビがお伝えしました。