BTSチットロム駅からわずか5分の一軒家スパ。オリジナルブレンドのオイルやスクラブが用意された贅沢な癒し空間へ。
サワッディカー!バンコクナビです。バンコクへ旅行するのなら、プランにスパを組み込むことは必須条件!という方も多いのではないでしょうか。有名なタイ古式マッサージに始まり、アロマオイル、フェイシャル、フットマッサージなどなど、街の至る所でその看板を目にすることができます。このようにあらゆるマッサージが手軽にそして日本に比べたらかなりお手頃な価格で受けられるのもバンコクの魅力の一つ。でも、ふらりと立ち寄るのではなく心の底からスパでちゃんと癒されたい、というあなたに今回ご紹介するのは、築78年の家屋をそのまま利用したというクラシカルな雰囲気がとても素敵な、スパ1930です。
●駅から5分の隠れ家へ
では早速向かってみましょう。BTSチットロム(Chit Lom)駅4番出口の階段を降り、50メートルほど直進すると、右手にプルンチットタワーというオフィスビルが見えてきます。1階には黄色の看板が目立つアユタヤ銀行が入っているので、すぐに分かります。その角を右折するとソイ・トンソン(Soi Tonson)という通りになります。この道はとても街路樹が豊かで、この先は一体どんな場所に辿り着くのだろうかと、歩いている時から期待が高まります。そして200メートルほど直進すると、右手に小ぢんまりとしながらも歴史を感じさせる一軒家が見えてきました。
●タイの家庭に招かれたかのよう
通りに面しているとは思えない静かな佇まいの門の中に足を踏み入れると、よく手入れがされた庭があります。正面左側には4人掛けのテーブルが2つあるので、スパの前後に庭を眺めながらのんびりすることもできます。その奥に置かれているのはサムローというタイの人力三輪車です。バンコクではほぼ見かけなくなりましたが、まさかこんなところにあるとは思いもしませんでした。
そこから更に奥に行くと、タイマッサージ用のベッドがあります。リクエストをすれば屋外でのマッサージも可能だそうです。日中は暑いでしょうが、目にも鮮やかな緑に包まれた自然の中で受けるマッサージはとても開放感がありそうです。
さて、こちらが玄関です。入った瞬間、レモングラスのエッセンシャルオイルの香りに包まれました。靴を脱ぎ中へ入ると右側が受付になっており、温かな笑顔とワイ(合掌)で出迎えてくれました。
そして左側はかつて応接室として使われていたであろう時代を彷彿とさせる、落ち着いたこげ茶色のフローリングで、ソファセットが置かれています。こちらに座ってマッサージに使用するアロマオイルやスクラブについてセラピストと相談をします。ゆったりとした気分で選ぶためにも、予約時間の15分前に到着されることがお勧めだそうです。
●探検気分でお部屋紹介
初めてよそのお宅にお邪魔したとき、その家の間取りって気になりませんか?ナビは失礼だと思いつつも、あちこち見て周るのが大好きです。なのでスパ1930が古い家屋をそのまま利用していると聞いたら、はやく見たくてうずうずしました。
お部屋は全部で7室、11ベッドが用意されています。 1階の廊下を奥へ進んでいくと、1人用のタイマッサージの部屋が2室と1人用のトリートメントルームが1室あります。タイマッサージの部屋はシンプルな造りでまるで日本家屋の和室のようです。トリートメントルームは部屋の中にシンクもあります。
また受付から正面に進むと数段の階段を下りた半地下で、そちらは2人用のトリートメントルームになっています。
そして、その右側には更に地下に続く階段が。ちょっと緊張するような、でもわくわくするような気分で地下室に行くと、タイマッサージ用のベッドが3つ置かれていました。もちろん地下なので光は差し込んできません。淡い間接照明のみで部屋全体がぼんやりと照らし出されています。これなら落ち着いた気分でマッサージが受けられそうです。
今度は2階へ上がってみましょう。少しだけ幅の狭い階段が、ここはスパのために作られた建物ではなくて、実際に人が住んでいた家だということを示しているようです。階段の途中にはタイらしく仏像にお供えもしてあります。
こちらも応接セットを通り過ぎると、正面には1人用、右手には2人用のトリートメントルームがあります。
先ほどの地下とは打って変わって、どちらも自然光だけで十分に明るい造りです。窓の外には緑で覆われた庭を見下ろすことができます。ただし、施術中はよりリラックスできるようにカーテンが下ろされますのでご安心を。
こちらは着替え用のお部屋です。アメニティとしてガウン、タオル、ディスポーザブルショーツ、シャンプー、シャワージェルが完備されています。
●ボディケアメニュー
まずはボディケアメニューの紹介です。使用されるスクラブはゲストが到着してからセラピストによりブレンドされるという、とても新鮮なものです。
ボディグロウはジンジャーとタマリンドを使ったディープクレンジングで、日焼けをした肌を整えるのに良いそうです。
ハーモニースパイスは黒ゴマと蜂蜜を使用しており、皮膚表面の新陳代謝を促進し、抗菌作用も期待できます。油分を含んだスクラブなので、ドライスキンの方にお勧めします。
プレサンではココナツミルクとジャスミンライスの粉をブレンドしたスクラブを使用します。肌に栄養を与え、滑らかに整えてくれます。こちらはオイリースキンの方にお勧めです。
ボディリフレッシャーではキュウリとアロエベラをエッセンシャルオイルにブレンドしています。肌の表面が乾燥して水分も足りない気がするという方、もしくは日焼け後のほてりが気になる方にお勧めです。
ピュリティラバーズは蜂蜜とオレンジをブレンドしたスクラブで、気分をすっきりとさせたい方はぜひ。また、こちらは皮膚の表面に溜まった老廃物を落とし、更にはリフティング効果も期待できるそうです。
ハーバルパックトリートメントは、新鮮なハーブを白い布でくるみ、適度に温められたハーバルボールを体の一ヵ所ずつに押し当てていきます。こちらのハーブについては肌に栄養を与えるもの、解毒作用のあるもの、筋肉の凝りをほぐす効果のあるものの3種類の中から選ぶことができます。これは全体で1時間45分のコースですが、内訳はオイルマッサージが30分、先ほどご紹介したボディグロウ スクラブが30分、ハーバルボールが30分に加えてシャワーを浴びる時間も取られています。
●ボディマッサージメニュー
続いてはアロマオイルを使ったボディマッサージメニューです。まず、使用するオイルを次の3種類の中からセラピストと共に選びます。
リラクシングと命名されたオイルの中身はラベンダーとベルガモット。優しく甘い香りがします。リフレッシングはラベンダーとレモングラス。甘い香りのあとですっきりとしたレモングラスの香りが残ります。最後はリバランシング。こちらはラベンダーとライムがブレンドされていて、柑橘系の香りに包まれたい方におすすめです。
メニューは背中と肩のマッサージ、足マッサージ、スウェーデン式などがあります。また、オイルは使用しないタイ古式マッサージもあります。数ある中でもこちらのお勧めは2人のセラピストがマッサージ行ってくれるという「1930 4ハンドマッサージ」です。4本の手で体の左右を同時にマッサージされるなんて、想像しただけでとても優雅で贅沢な時間を過ごせそう。
●フェイシャルマッサージ
次にフェイシャルマッサージの紹介です。まずはハーブを独自にブレンドしたクレンジングミルクでメイクを落とします。このミルクもやはりゲストがいらしてから作り始めるそうで、新鮮さへのこだわりが見受けられます。ハーブの種類や配合量については企業秘密ということで、残念ながらお伺いすることができませんでした。次にスクラブで毛穴の奥に詰まった汚れを取り除きます。顔のリンパに沿ってのマッサージを受けたあとは、肌質に応じたパックです。乾燥肌の場合は卵黄と蜂蜜をブレンドしたもの、オイリー肌には卵白とライムを使用したパックが用意されます。肌細胞の再生のためにはメレンゲのお菓子のような白い粉とジンジャー、ミルクをブレンドしたパックがおすすめだそうです。写真のいちばん手前に写っているこの白い粉は一体何かと思えば、タイ正月(ソンクラーン)で水を掛けられる時に顔に塗られることも多い、アノ粉と同じものだそうです。まさかそんな効果があっただなんて・・・。
●築78年の由緒ある家屋でタイ伝統のマッサージを いかがでしたか?
こちらの建物はラマ4世のご子息のうちのお一人がイギリスへご滞在中に英国式の建築物に大変ご関心を持たれ、1930年にタイにお戻りになられた際に建築を命じられたものだそうです。こちらの写真はその当時の様子です。
現在残されているのはこちらのみですが、実際に王女様と共にこの一帯にお住いになられていたそうです。かつて王族の方がご使用になられていた建物というと敷居が高そうですが、決してそんなことはありませんでした。スパ1930がオープンしてから4年。これからもスタッフやセラピストの心からのもてなしと共に、温かみのある建物が維持されていくことでしょう。以上、バンコクナビがお伝えしました。